築生団・ドットコム

小説サークル『築生団』のBlog

プロットを作ろう

こんばんは、卯月です。

さて、今回は少し真面目に小説の書き方みたいなのをお話出来ればいいなぁ。と思っています。

 

と言っても、僕がやっていることをお話するだけなので、既に書いている方にはあまり参考にはならないかも知れません。

と言うことで、まず始めに!

 

 

プロットを作ろう!

 

 

 プロットと言うのは小説の設計図です。

f:id:ChikuShoDan:20170410233819g:plain

これが無くては、小説は書けないと思って下さい。

このプロットの段階で作品の9割が完成すると言っても過言ではありません。それほどまでに、このプロットは重要です。

 

じゃあ、プロットってどう作るの?

 

プロットに必要な物は書く物語によって異なりますが、例えば異世界ファンタジーを書くなら、パッと浮かぶのは

・あらすじ

・ストーリー

・登場人物

・武器や防具

・魔法体系と魔法の種類

・世界(国家、都市、地名、文明、文化レベル、通貨、組織、宗教、歴史)

といったところでしょうか。

もし、人間以外の種族が出るなら、その種族の説明も必要ですね。

 

では、これらをどうやって作っていくのか……今回はあらすじとストーリーについてお話します。

 

あらすじって何?

あらすじには、大きく分けて二種類のものがあります。

本文型と導入型です。(※これらは僕が勝手に呼んでいるだけですので、正式なものではありません)

本文型

これは、簡単に言えば書き上げた小説を簡潔に説明するあらすじです。

〇〇大賞とかに応募する場合、このあらすじが必要ですね。

これは、下読みの段階でふるいにかける時や、プレゼンの時に使います。

大体が800字以内かと思いますが、80~130ページの原稿をその字数以下に削るのはかなり大変で、尚且つ、本編が完成していないと作れない(その限りではないですが)ものです。

 

導入型

これは、簡単に言えば書き上げた小説の冒頭を紹介するあらすじです。

完成した作品に使われることが多く、小説の見開きやカバーに印刷されていますね。

これは、その本を立ち読みしたり、手に取った人にこの小説はこういう感じです、と宣伝したり、或いはラジオやCMなどでも使われたりします。

 

大きく分けるとこの二つになりますが、プロットで必要なのは、前者の本文型のあらすじです。

 

でも、あらすじなんていきなり言われても書けないよ!

 

それもそうですよね。

僕の場合、このあらすじは、作品が完成したら作ります。

何故なら、あらすじ通りに話が進まないことが多々あるからです。

なので、ストーリーをしっかりと練り、作品を書き上げてからこのあらすじを作ることをオススメします。

 

では、肝心のストーリーの作り方をお話ししましょう。

 

トーリーを練ろう!

 

小説一冊分のシナリオを作るのは、かなり難しいです。

誤差はありますが、二時間映画のシナリオを書き上げるのと同じくらいじゃないでしょうか??

しかしながら、慣れてくると世界を丸々一つ創造できる神如き所業のように思えてきて、楽しくもあります。

 

このストーリー、何が難しいって、どこから手を付ければいいのかが分からないところですよね。

僕もそうです。

まずはテーマ決め

まず、テーマを決めましょう。

僕ら築生団はこのテーマを三人で決めます。今回で言えば『変身』がテーマですね。

テーマが決まれば、そのテーマに沿った内容を作れるようになるので、とても楽に作業できるようになります。

このテーマを決めたら次は大箱を作ります。

トーリーの大箱を作る

大箱と言うのは映画用語で、シナリオの大まかな作りの事を言います。

難しく言っていますが、簡単に言えば「序・破・急」や「起・承・転・結」というものです。

今回、築生団が発表する新刊「メタモルフォーゼ」の僕の作品「ドラゴン・メイデン」を例に挙げます。

テーマは変身。

このテーマでどんなものを書こうか、と悩みます。この段階で、色々なアイデアが出てきます。

 

変身→体の一部分が龍になるのってかっこいいよなぁ→それで敵と戦う話が面白そう→じゃあ敵って誰?→父親を殺した男にしよう→なら復讐の話だな!

 

みたいな感じです。 

ここまでくれば、あとは序破急や起承転結を考えるだけです。

例えば、

序・主人公の少女が敵のいる街にやってきて、敵と対峙する。

破・一度は敗れるものの、新しい力を手にして、再び対峙する。

急・敵に打ち勝ち、少女は自身の復讐劇に幕を下ろした。

というような感じでしょうか。

或いは、

起・主人公の少女が敵のいる街へとたどり着く。

承・そこでようやく探していた父親殺しの犯人を見つけ、対峙するが、敗れしまう。

転・少女は新たな力を獲得する試練に向かい、力を獲得。再び敵に立ち向かう。

結・敵に打ち勝ち、少女は自身の復讐劇に幕を下ろした。

のような感じですね。

ここまでくれば、後はこの大箱を小箱にしていくだけです。

 

トーリーの小箱を作る

小箱というのも映画用語です。大箱で作ったものに細かい肉付けをしたものの事を言います。

序破急や起承転結は骨組みに過ぎず、それに筋肉をつけていく作業でもあります。この時、大箱を見て、疑問に思ったことを書き出していくと楽です。

例えば、大箱で作った序破急を例にすると

 

序・主人公の少女が敵のいる街にやってきて、敵と対峙する。

どうやって主人公がやってきたの?

どんな街なの?

なんで来たの?

どんな主人公なの?

敵って誰?

どうやって対峙するの?

 

破・一度は敗れるものの、新しい力を手にして、再び対峙する。

誰と戦ったの?

どうやって戦ったの?

どんな武器を使うの?

なんで負けたの?

相手はどんな武器や攻撃をしてきたの?

負けた後はどうしたの?

誰か助けに来たの?

新しい力ってなに?

どうやって新しい力を手に入れるの?

なんで新しい力を手に入れる必要があるの?

もう一度対峙するのはなんで?

そこまでして主人公が戦う理由は?

 

急・敵に打ち勝ち、少女は自身の復讐劇に幕を下ろした。

どうやって敵に勝ったの?

新しい力はどうだったの?

勝ってどうなったの?

復讐は終わったの?

ハッピーエンド?

バッドエンド?

 

と言った具合でしょうか?

こうして疑問を書き出し、それらに答えていくように本文を肉付けしていくわけです。

これを続けて行けば、ストーリーはいつの間にか完成していると思います。

 

大箱と小箱は、ストーリーを作る上で欠かせないものだと思っていますので、紹介させてもらいました。

 

さて、最後になりますが……

 

これは、あくまで僕がやっているやり方ですので、他の方のやり方と違うかも知れません。もちろん、他の方のやり方がダメとか、そういうことではありません。

 

小説を書くという事に、正解も不正解もありませんので、皆さんも自分の一番やりやすい書き方、プロットの作り方を編み出してみてくださいね!

 

それでは、また次の記事でお会いしましょー!

 

(卯月 真琴)